【コラム】開業届を出すか?出さないか?

3月29日、4月2日のアドバイザー交流会のテーマは「教室を始めるにあたって不安なことを解決しよう」というテーマで交流会を開催しました。
すでにお教室をされている先輩アドバイザーも、これからスタートするアドバイザーも、その予定はまだないけどというアドバイザーさんも皆さん、ありがとうございました。

そこで、トピックにあがった「開業届を出すのかどうか?」という質問に対して交流会ではあまりはっきりとお伝え出来なかったことをこちらに記載しておきますね。これはあくまでも私の考え方、経験したことで、参考までにとどめてい置いて頂ければ幸いです。

前説)そもそもお菓子教室をオープンさせるのに、許可とか届け出とか必要ですか?
この質問もよくいただきますが、お教室をするに際して、特に何か届け出をしないとできないということはありません。誰でもオープンすることができます。「食品衛生管理責任者」の資格は必要ですか?とよく質問をされますが、必要な資格ではありません。食品衛生の知識を持ち合わせておくことは、食を扱う仕事をする上でプラスになる知識ですが、ないからといって教室が開けないわけではありません。
また「食品衛生管理責任者」の講習は、お住まいの地域の保健所が主催で開催されますので、その募集要項は地域によって違います。また資格取得後の扱いも地域によって違うと思います.私が住んでいる愛知県尾張地区では、お金さえ払えは講習を受講できました。1日びっしりで終わり。更新は基本必要ないです。更新が必要な人は、保健所の「菓子製造業許可」や「飲食業許可」を申請した場合です。3年だったかな?に一度講習を受けないと、その許可も更新できません。なので、営業許可を取得しない場合は、「食品衛生管理責任者」の資格はとったら取ったっきりだと思います。地域によって違うかもしれないので、気になる方は保健所に確認してみてくださいね。

1)開業届とは?
税務署に対して、「私事業を興します。人からお金をいただきます」と宣言するための書類です。よく保健所から許可をもらう「菓子製造業許可」「飲食業許可」と混在していらっしゃる方がいますが、全く別のものです。
開業届を提出する=収入がある ということなので、確定申告が必要となります。
この開業届を出す際に、青色申告をする人は、その届け出も合わせてできます。

2)確定申告って絶対やるの?
確定申告は、収入を得ている人が必ずやらなければいけない申告です。年金生活者も確定申告しています。
会社勤めの人、パート勤めの人は、会社が諸々やってくれるので、すでに税金を引いた額でお給料が振り込まれているので、確定申告はしなくていいです。会社勤めの人でも、他から収入がある人は、確定申告をしないといけません。
確定申告=納税ではありません。(←ここ重要)納税する人は、所得がいっぱいある人です。
例えばですが、開業届をだして、お教室をして、収入を得ました。
それが年間で90万円でした(収入・売上)
経費と差し引いたら手元に残ったお金が70万円でした。(純利益)
青色申告しま~す。e-taxすると青色申告控除が65万円です
70万-控除額65万=5万(←これが貴方の所得金額です)

たった5万円の所得金額です(笑)
(所得税法上の所得金額ね)この金額が課税金額(=この金額を基準に課税される割合がきまる)
なので、たった5万円なら所得税はかかりません。

ここでは、分かりやすく書きましたが、もっと沢山控除があります。
なんかよく分からないけど、基礎控除が48万あります。
国民健康保険、国民年金を自分で払っているので、その分も控除できます。
生命保険も控除できます。

そのほか、家でレッスンをしている人は、家の光熱費や建物(自宅)を教室分と自宅分と按分して経費に計上できます。
なので、開業届を出してから3回目の確定申告でしたが、過去2回は税金払ってません。
逆にうまくやりくりして、税金が毎年3万円ぐらい還付されていました。

確定申告をする=旦那さんの扶養家族から外れるということもないです。
それとこれは別物です。ただ収入が増えると扶養家族から外れるので、その基準は、ご主人が加入している厚生年金や健康保険組合によってそれぞれ違うので、確認する必要があります。

3)パートやアルバイトをしながら教室をしている人
勤め先で源泉徴収してもらっているので、確定申告は必要ありませんが、教室をすることにより収入源が増えるため、確定申告をしないといけません。
それがややこしくなるので開業届を出さずに、教室をしている人はたくさんいます。
ただ、それが正しい方法かというと、税部署的にはNGです。
税務署も税金が取れるところから(収入がいっぱいあるところから)税金を取るのが仕事なので、小さい収入のところにはガサ入れは入らないというのが一般論ですが、それも保証があるわけではないので、この辺の判断はご自身で判断してください。

4)開業届を出しているということは?
堂々と起業しています!と胸を張れること。イコール確定申告もすることになるので、何もやましいことはしていません。起業とは覚悟だといいます。世間に「私はこれで仕事しています!」と宣言していることです。
だからお金をいただくことも何の問題もないのです。
また、特に昨年から今年にかけてはコロナの影響で、政府や地方自治体の経済的支援があります。
それらは開業届をだしていないと受けられません。個人事業主も経済支援を受ける権利はあります。
私は昨年給付金と補助金を得ることができたので、随分と助けられました。
なので、今年は初の納税です。昨年たっぷり頂いた分は税金としてお返しします(^^)

以上、私が経験したところをツラツラと書きましたが、開業届を出そうか?迷っていらっしゃる方は、まずはご家族に方に相談されてはどうでしょうか?旦那さんの扶養の基準を確認し、扶養からでることになったらそのメリットデメリットを考えて下さい。扶養内で働くことを選ぶなら、開業届を出した上で、扶養内で働く方法(収入の上限)を想定してみてくださいね。

次回は、開業届を出したあとに何をするのか?について書き留めたいと思います。

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